TOEICスコア別おすすめ英語学習本〜ペーパーバックに挫折してからの多読〜

初見の英文をすばやく読めるようになるために、というより総合的な英語運用力を向上させるために、多量の英文を長期的に読むことは必須である。そして、「多量の英文に触れる」というときによく引き合いに出されるものとして、ペーパーバックがある。実際に、ペーパーバックを毎日読み続けることで英語運用力を向上させることができると紹介する本やウェブサイトはたくさん存在するし、確かにそれは本当なんだと思う。

ただ、ペーパーバックに関しては挫折率が高いのも事実である。筆者も過去、アマゾンのペーパーバックカテゴリーで人気のあった "HOLES" と "Twilight" に挑戦したが、 "HOLES" は何とか読み終えたものの、"Twilight" は途中で諦めてしまった。学校英語とは異なる動詞や句動詞、副詞やイディオムに困惑し、特に会話文の意味が取れないことが多かった。

慣れないうちはもっと簡単な、子供向けのものや絵本から始めたらいいのかもしれないが、本屋で立ち読みした限りでは面白いと思えなかった。


ペーパーバックにはまた挑戦したいと思っているが、ここではペーパーバックに頼らずに多量の英文に触れる方法を、TOEICスコア別のおすすめ本として紹介する。

600未満程度

  • 中学校英語教科書の教科書ガイド

筆者が実際に使っていたのは三省堂の「ニュークラウン教科書ガイド」(3年分+付属CD)だが、非常に分かりやすい。基礎文法事項の整理にもなるし、基礎的な会話表現を学ぶことが出来る。

CDを何回か聴いたら、解説を読み、分からない単語の意味や発音記号を教科書に直接書き込み、ひたすら音読するということを繰り返していた。

ニュークラウン 教科書ガイド 1ニュークラウン 教科書ガイド 1

三省堂 2006-03
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600〜700程度

  • アメリカの中学教科書で英語を学ぶ(林功著)』

筆者が上記範囲のスコアのときに読んでいた本。NHKビジネス英会話はまだ難しすぎる、と感じていた時期に非常に有用だった。歴史、数学、国語表現、理科など各分野を英語で学ぶことが出来る。文章の前にキーワードリストがついているので、CDを聴く前にキーワードリストを読んでおくことで難解な単語に惑わされること無く本文に入っていくことができる。

また、始めのほうはCDの音声がゆっくりなのだが、章が進むにつれて徐々に速度が上がっていくように感じられた。一通り終えてまた最初の章の音声を聞くと非常にゆっくり話しているように聞こえたのだ。買ったばかりのころは第一章の速度でも精一杯だったので、自分のリスニング力が向上したことを実感し、非常に嬉しかったことを今でも鮮明に覚えている。

実際に行ったことは、CDを何回か聴き、もうこれ以上聴いても聞き取れないものは聞き取れない、という状態になったら日本語訳を読み、知らなかった単語の意味や発音記号を本文中に直接書き込み、ひたすら音読するということだ。

アメリカの中学教科書で英語を学ぶ―ジュニア・ハイのテキストから英語が見えてくる (CD book)アメリカの中学教科書で英語を学ぶ―ジュニア・ハイのテキストから英語が見えてくる (CD book)
林 功

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続・アメリカの中学教科書で英語を学ぶ―ジュニア・ハイのテキストから英語が見えてくる (CD book)続・アメリカの中学教科書で英語を学ぶ―ジュニア・ハイのテキストから英語が見えてくる (CD book)
林 功

ベレ出版 2004-12
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700〜程度

  • NHKラジオ ビジネス英会話シリーズ
  • NHKラジオ 決定版やさしいビジネス英語シリーズ(いずれも杉田敏著)

英語学習の定番である。筆者はラジオの放送ではなく、1年分の放送をまとめたCDブックを使っていた。

始めのうちは会話のスピードが速いし、単語は難しいし、見なれないイディオムがたくさん出てきて辛いと感じるかもしれない。ただ、英語の学習を続けていくと分かることだが、実際の会話はこれよりも早いことが多々あり、英語で書かれた記事をネット上等で読むようになると、「見慣れないし、こんなの本当に使われるの?」と思っていたイディオムにしばしば出くわすことに気づくようになる。

内容も非常に面白く、知的な文章にたくさん触れることができる。また、「ビジネス」と銘打ってはいるが、内容は日常会話を含み多様である。

繰り返すが、実際に行ったことは、CDを何回か聴き、もうこれ以上聴いても聞き取れないものは聞き取れない、という状態になったら日本語訳を読み、知らなかった単語の意味や発音記号を本文中に直接書き込み、ひたすら音読するということだ。

NHKラジオビジネス英会話-高橋修三ヘッドハントされる (NHK CDブック)NHKラジオビジネス英会話-高橋修三ヘッドハントされる (NHK CDブック)
杉田 敏

日本放送出版協会 2007-10
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決定版やさしいビジネス英語 (Vol.3) (NHK CD‐extra book)決定版やさしいビジネス英語 (Vol.3) (NHK CD‐extra book)
杉田 敏

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800後半〜程度

  • ネット上の英文記事

この程度のスコアが取れるようになってくると、自分でインターネット上を巡回し、面白そうな英文記事を探して読むことを楽しめる段階だと思う。自分の好きなサイトを探せばいいのだが、筆者のおすすめは以前の記事でも紹介した Breaking News English である。

その時々で世界で話題になっているニュースを紹介するサイトで、各記事が2パラグラフにまとめられていて読みやすい。

例えばこのような記事(Rent-A-Friend Agencies Growing in Japan)がある。日本に友人・親戚等の代理代行サービスというものがあることをこの記事で初めて知った。

筆者は、1日1記事を選んでプリントアウトし、知らなかった単語の意味や発音記号を本文中に直接書き込み、それをノートに貼ることを習慣にしている。その後はひたすら音読するといった具合である。


本記事でひたすら繰り返しているが、英文を音読することは非常に大切だと思う(発音をちゃんと学んだ上で、の話である)。発音の練習にもなるし、長い英文を読み上げるときにどこで間を空けるのが自然か、聴きやすいか、ということがだんだん分かってくる。その上、スピーキングの基礎(英語をしゃべることに慣れる)の養成にもなる。


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